Old Lens 0055 > MINOLTA AF ZOOM 80-200mm 1:4.5(22)-5.6 [19226040]「リーズナブルレンズ侮るなかれ・・・ソフトで優しい表現は一級品」




ミノルタA /ソニーAマウント用のローエンドAF望遠ズームレンズで、開放f値が示す通り無理のない設計(手間暇の掛からないコスト優先)の非常にリーズナブルな価格で提供されたレンズです。

価格の割に高品質で単に価格を抑えたレンズでは無いと感じさせ、絞り羽根も近年の5枚や6枚より多く円形に近い7枚羽根の絞りが付き主要なポイントは抑えてある印象を受けまず。

最新のレンズに比べエッジの解像度は低下しますが、ボケ味はシルキーと言うべきかミルキーと言うべきかミノルタのレンズの持ち味が良く表れていると思います。

今回はお気に入りのボケ味に付いて紹介したいと思います。

















ここまで、主要被写体までの距離・主題と背景の距離感・レンズの中望遠80mmから望遠200mmの変化等、シュチエーションをいろいろ変えて撮った写真ですが、一貫してボケの量が大きく柔らかく・溶け込む様で有りながら、ぎりぎりの所で主題の解像度を確保しています。

ボケるレンズの多くは、球面収差によるフレアの影響が大きいと思いますが、ボケ方が大きいとフレアが大量に発生している事が多く、当然解像度に影響しエッジが曖昧になり、全体が単にボケただけの「ボケた写真」になってしまいます。これはこれで「ふわっとした柔らかな写真」として表現方法に取り入れて作品作りをされている方も多く、その作品のファンも多く、一定の支持層が有るようですが、主題に関してはシャープでなくとも一定の解像度が欲しいと思っている方にはお勧めのレンズかもしれません・・・とはいえ基本は柔らかいタイプで解像度は程々です。











前半のボケ方とは違い、被写体との距離が有ったり・主題と背景の距離が近い場合、スナップ写真的な撮り方も可能で腕前しだいでオールラウンドなミラクルレンズになるかもしれません・・・ただし望遠ズームレンズの画角の範疇での話ですが・・・

随分褒めちぎっていますが、一本だけで全ての被写体に対応可能かと言うとNOです。

最短撮影距離の1.5mが撮影中に何度かネックになり、ズームの距離を変えたり、立ち位置を変えたり、標準単焦点や最近の望遠系ズームレンズを使用して感覚的に0.5mから1mの立ち位置に慣れている方には長すぎ・・・もう少し寄れる1mを切る位がベストに感じました。

もう一点開放f値が暗くNEX-C3のISO感度性能では曇天昼間が精々と言った感じで、夕暮れはとても厳しく全滅に近い状態でした・・・最新カメラのISO感度性能なら期待が膨らむ・・・そんな感じです。







  • 仕様表
発売年月 1988年
レンズ構成(群/枚) 9/9
絞り羽根枚数 7
最大/最小絞り 4.5(5.6)/22(27)
最短撮影距離(m) 1.5m
マウント minolta A
フィルター径(mm) 46
フランジバック(mm) 38.5
最大径x長さ(mm)x(mm) 67 x 78
質 量(g) 300