Old Lens 0051 > Nikon Zoom-NIKKOR・C Auto 1:3.5 43-86mm [591321]「ニコンの<駄目レンズ>は私です」

Nikon Zoom-NIKKOR 43~86mm立ち位置はどこにあるのでしょう?

ニコンの駄目レンズの象徴、ニコンレンズの革新・努力の結晶・エポックメーキングなのかどちらなのでしょう?





圧倒的多数の意見として、ニコン「駄目レンズ」の象徴として語られています。では何がダメなんでしょうか?

集約すると樽型だとか、糸巻だとか 、収差でモヤモヤ・周辺崩壊等に集約されるような気がします。これは本当に重要な事なのでしょうか?





何処かの有名な方や影響力の有る方が、このレンズで柱を撮ったら柱が曲がり、 建物は変形・・・これは最悪のレンズだと言い、このレンズの使用者で思い当たる方が同調し、使った事も無い方がその言葉を真に受けて、さも自分の体験の様に語りだし、錯覚・拡散の中ヒット商品故の広がりの果・・・インパクトがあった「駄目レンズ」が後世に語り継がれた・・・こんな風に考える私がいます。





確かに柱が曲がったり建物が変形してしまうのは良い事ではありません。観点を変えて作品の一部と考えた時には面白い作品に仕上がる事も有りますが、酷評されている方々とっては、作品のプラスアルファ要素と捉えるには中途半端だったという事かなと思います。確かに超広角レンズの様なインパクトは有りませんし・・・ しかし「駄目レンズ」に直結するとも限らない気がします。

もし柱が曲がる事、建物が変形する事、周辺の崩れが気になるなら、このレンズは使わなければ良い、只それだけ事です。







このレンズの長所が発揮できるシチュエーションが見つけられれば、このレンズの本当の姿が見えてくるような気がします。

私はこのレンズが お気に入りで優秀な所も有ると思っていますが変人でしょうか?





このレンズの誇張感のないナチュラルさは中々だと思います。今までいろいろなレンズを使って撮影 ブログにしていますが、幾つかのグループに分類され各グループの中で心に残るレンズが有りますが、時折見せる繊細がとても印象的です。

毎回このレンズの撮影後、写真を見て・・・何て緻密な表現描写をするのだろうと・・・
このレンズを酷評し、拡散した方達が憎くも思えたりします。





何故!何故!何故!・・・歪んで曲がってボヤケルると世間が言うけど、ここまで酷評する事は無いんじゃないですか!といつも作例を見ながら叫んでいます。

私にとってこのレンズに欠点が有るとすれば、最短撮影距離が長すぎる事、寄れない事、その一点のみです。私の論法では寄らなくて済む被写体を探しなさいと成りますが・・・





今、気づきました。皆さんもこのレンズの事が、好きで、好きで、好き過ぎて・・・「つい・つい・ここが・ここが」・・・愛の言葉だったのですね!

こんな風に思えるほどに、このレンズに合ったシチュエーションに出会えたならば、鮮烈・強烈・高解像度・超コントラストなどとは無縁の「普通が一番」と思える一枚に出会えるかもしれません。

影響力の無い私は、何を書いても大丈夫「時代がいつか君に追いつく」

”F値表記に付いて、カメラ電子接点がオールドレンズ情報を読取れない為(F0.0 or F1.0)と表記されますが、撮影の際のF値は開放F値又はF8です”





  • 仕様
焦点距離 43mm-86mm
工学設計 初期7群9枚 ・中期以降8群11枚
最大 絞り  f/3.5
最小 絞り  f/22
レンズマウント  NIKON F
ブレード  6枚
最短撮影距離  1.2m
フィルターØ  52mm
重量  410g/450g
長さ  78mm/81.5mm
製造初年度  1954年-1982年