Old Lens 0048 > Konishiroku Hexar 1:4.5 f=75mm [119290] 「スプリング・カメラ「Pearl」を愛した方々に・・・脱帽です」
セミ判(645)スプリング・カメラ「Pearl」シリーズに付いていたレンズを流用して作ったのではないかと思われます。
「Pearl」シリーズ(Pearl II , IIB, III , IV)についている1:3.5 f=75mmと言えば銘玉として有名で、今でも多くの写真愛好家の記憶にのこり愛されていますが、(Semi Pearl , Pearl I , RS , II)に付けられた原型の1段暗い1:4.5 f=75mmも無理のない設計で、総合性能では負けず劣らずの描写が知られる名レンズで、今回の引き伸ばしレンズもその流れを汲む期待感十分なレンズです。
外観も独特で、決して手慣れた感じではなく、スプリングカメラのレンズを取り出しシャッター機構を取り除き、絞り機能を付ける為外側にケースを付け、絞りを動かす為に素人の工作の様なのレバーを外付けた感じの外観を持ちます。
オリジナル部分に手を加えていない点は有難いのですが、後付け部分は少し稚拙で突貫工事の様な気がします・・・基本性能が良ければ良いのですが・・・さてはて・・・
背景との距離感でボケ方も色々変化しますが、概ね素直で綺麗にボケていると思います。ベースのレンズが銘レンズだと勝手に思っていますが、あながち間違ってはいない気がします。立体感・奥行き感も有り、物の本質は十分表現していると思います。
比較的奥行き感のない平坦なシュチエーションでも、わずかな奥行きを素直なボケと解像感により文句の付けようが無いほどの表現力を見せてくれ、最後の空と樹木での解像度はメリハリに依って見せる解像感とは違う、繊細で細やかな解像感でこちらも文句の付けようが有りません・・・これらのすべてが開放での描写なんて・・・絞りが要らない!!
マルチコートではないレンズですが、カラーバランスはいかがですか?
このグループでは解像感はもちろん文句の付けようが
有りませんが、色乗りや抜け・質感などレンズ外見からは想像も付かないレベルで楽しませてくれています。
精算機を見れば思わず駐車券を取りたくなり、コカ・コーラのロゴを見るだけで、炭酸の弾ける音が聞こえて来そうで・・・もう脱帽です。
此のコントラストと解像度・・・半世紀以上前とはとても思えません
ボケ方も含め、現代レンズの中で此のレンズ以上は何本も無い気がします。
全てのモノ作りで共通ですが、最後はシンプルで基本に忠実な物が一番!・・・本質の判る人のレンズでしょうか・・・ブランド信者の方一度試してみてください。
本当はこのショットをトップにしたかったのですが・・・残念・・・見事なバランスと解像度では有りませんか・・・言う事なしです!!!
最後は少し冷めた感じのショット、この落ち着いたトーンもこのレンズならでは・・・良きレンズです・・・最高!!
テッサー型のシンプル構成でコーティングもされているのか無いのか判らない感じですが、軸上色収差等も管理されている様な感じで、発色もピュアで素敵です!!
シンプル イズ ベスト!!
今回のアダプターはその他のレンズと共用で使用でしたので、紹介レンズとのバランスはよろしく有りませんでしたので、以前撮影時の組み合わせを紹介しておきます。
今回より良いかと・・・撮れた写真には変わりないと思いますが・・・
製造初年度: 1955頃
光学設計: 3群4枚 テッサー型
焦点距離 75mm
最大 絞り f / 4.5
最小 絞り f / 16
ブレード 9枚
最小 フォーカス -
フィルターØ -
重量 105g
長さ 24mm