Old Lens 0022 > Asahi Super-Takumar 28mm F3.5 (mk2) type 43871  皆さんは広角レンズの何処に惹かれるのでしょうか?

皆さんは広角レンズの何処に惹かれるのでしょうか?

オールド望遠レンズの市場での扱われ方(おかげでリーズナブルに入手出来る訳ですが)や、有名な写真家の方々の表現方法やスナップ写真の好きな方が多い日本のカメラファンの方々には、広角レンズは扱いやすく、与し易い親しみやすいレンズなのでしょうか?逆に何とも与し難く、挑戦し甲斐の有る愛すべき敵な存在なのでしょうか?

私の中で広角レンズに対して、被写体に迫る事に拠り深層心理に迫る事が出来、より意味が有る深い表現が可能と感じている方が多いように思ってしまうのですが、私は逆にいつも傍観者で有り、傍らで眺めていたいと思うタイプ・・・・・意味有り気で奥の深い感じの写真にはたどり着けないという事でしょうか?

初めて撮った前回、シチュエーションを変えた今回
レンズの設計コンセプトも理解出来ず、被写体に迫る事もまだまだ遥か先に有りますが、私なりに模索中です・・・・では、ご覧下さい。


Sony NEX-3 ƒ/3.5 1/640sec iso200 -0.3 EV    
薄日の差す夏の夕暮れ、時間は午後7時近いのですけど、人影は無くブランコが・・・このシーン広角的には3歩寄って撮る感じでしょうか・・・厳密には左手前の支柱にピントが来ていますが、3歩近づき手前のブランコ座面辺りにスポットでしょうか?


Sony NEX-3 ƒ/3.5 1/1600sec iso200 -0.3 EV
 夕暮れ最後の光がブランコを照らす・・・これも左のベンチ入りませんよね・・2歩近づき画面右に振り簡略化と主役のクローズアップでしょうか?この位置から撮ると開放でも広角レンズはボケませんね、やはりボケによる背景処理は望遠の様にはいきません。難しいです!!


Sony NEX-3 ƒ/3.5 1/400sec iso200 -0.3 EV
夏の夕暮れ最後の西日、後方のお子様連れ写すつもりは無かったのに・・・どうしても写り込んでしまいます。一生懸命考えて構えるのですが、ついつい主役のスツールに神経が集中してしまい、まるで子供のサッカー目の前しか見えません・・・目線の高低も・・・課題満載。


Sony NEX-3 ƒ/8 1/100sec iso200 -0.3 EV
長い滑り台全域にフォーカス当てたくて・・・でも「ばかちょんカメラ」とは違うぞ!でf8になりました。パンフォーカスは現代レンズの十八番・・・オールドレンズはノスタルジーを狙うべきですよね。


Sony NEX-3 ƒ/3.5 1/1250sec iso200 -0.3 EV
一日最後の光が眩しい!何枚撮っても風景写真になります。これも才能・・・日が暮れるにつれ発色も色濃くなっていく様な


Sony NEX-3 ƒ/3.5 1/1250sec iso200 -0.3 EV
本日初、寄りました日も陰り半ば影絵になりつつ解像はしていますがf3.5開放の割にはバックのボケが少ない気が・・・望遠好きとしてはもう少し浮かせたい・・・これも広角に馴染みのない一因かも。


Sony NEX-3 ƒ/3.5 1/5sec iso1600 -0.3 EV
長い日中の終わり、日が陰ったガードしたの公園、日が陰ったはずが暗く有りません、絞りオート撮影「お前は馬鹿ですか?」カメラの進歩は有り意味凄いですね、古いミラーレスですが勝手にiso感度1600に上げ昼間の様に撮ってしまいました。高感度のノイズも問題なし遠くの街頭が無ければ只の日陰の風景・・・凄いですが遣り過ぎです。薄暗く裏寂れた感じ満載のガード下公園が台無し・・・でもこの写真、蛇が忍び寄って来るようで好きなんです。ほんの少しだけ広角レンズで撮りましたよね!


Sony NEX-3 ƒ/3.5 1/3sec iso1600 -0.3 EV
公園の上、高速のガード下を走る燃料輸送列車、イギリスの画家ターナーにこのカメラを渡したつもりでパシャ!!・・・印象派の30年先取り先駆的な作品を書いた後「雨、蒸気、速度――グレート・ウェスタン鉄道」(1844年、ナショナル・ギャラリー蔵)を書いたターナーさん・・・・もう一人ヴラマンクに渡していたら・・・怖い。真面目に撮るのに少し疲れ、お遊びの流し撮りでした・・・気に入ってますよ。


Sony NEX-3 ƒ/3.5 1/25sec iso1600 -0.3 EV
最後は夜景のはずが、またまた頑張ってくれました・・・完全マニュアル撮影に切り替えなくてはいけませんね。それにしても、結構暗いんですよこのシーン、ノイズ感も気にならず手持ちもOK。凄いですねデジタルカメラ、フィルム時代では考えられない想像すら出来ませんでした・・・いっぱい撮るぞ、イェーイ!!

  • 印象
先回と今回合わせて時系列に近い感じで21枚紹介いたしましたが、時間の経過と共に色合いが淡い感じから濃くなっていき解像度も変化した様に感じ、各々の作例コメントにも書きましたが、光に敏感に反応する典型的なオールドレンズの性格が見て取れたような気がしています。

このレンズの後継バージョンでSMCマルチコーティングになり内面反射やフレアの発生が相当に改善されたとの情報が文献に書かれて有りますが、この第二世代バージョンはコーティングも旧タイプで、太陽光線の有無や順光・逆光の影響に敏感に反応、太陽光によるフレアには弱く、繊細な表現やピントの合った精密な表現から、一転フレアの発生で解像度が落ちたり、全体に白く濁ったり色々な表情を見せてくれます、但し内面反射処理が良いのかハレーションには耐性が有り一度も発生していません。

他の方のブログなど拝見すると概ね高評価でオールドレンズとして「お勧め度が高い」結論が出ているようです。
私もお勧め度としてはとても高いのですが、今度機会がが有れば今回・前回で試す事が出来ず、皆さんの評価の高い絞りを1~2段絞り「f5.6」通しでご紹介出来たらと思いました。

解像度が一気に上がるご意見が多いので、また別の世界を見せてくれる期待大です・・・・また、いつか。

  • 被写界深度サンプル

ƒ/3.5 1/20sec iso200


ƒ/8 1/80sec iso200

  • 今回使用機材
SONY NEX-3 ミラーレス一眼 + NEEWER M42-NEXマウントアダプター + Asahi Super-Takumar 28mm F3.5

Asahi Super-Takumar 28mm F3.5 レンズの操作性は、大きさも・重さもボデーとのバランスも良く、ヘリコイドは滑らかに動き繰出し量も有り、綿密なピント合わせが可能と感じました。

NEEWER M42-NEXマウントアダプターは、マウント側・レンズ側共にスムースでガタツキ無く、問題なく使用出来る製品でした。











  • 仕様表
Asahi Super-Takumar 28mm F3.5 (mk2) type 43871
焦点距離 28mm [SONY NEX3装着時42mmレンズの画角に相当]
レンズ構成 6群7枚
画角 46°79′(35mm判フルサイズ一眼レフカメラ)54°35′(APS-C一眼レフカメラ)
撮影距離目盛 ∞~0.4m
最短撮影距離 0.4m 絞り羽根枚数 5枚
最大絞り f/3.5
最小絞り f/16
アタッチメントサイズ(フィルターサイズ) 49mm
マウント M42スクリュー
寸法 約60mm(最大径)全長約47mm
質量 約260g
発売日:1965年-1971年