Old Lens 0017 > FUJI PHOTO FUJINAR-E 5cm F4.5 [711839] ソフトフォーカスレンズ??禁断のキイロビン



当たり前ですが ソフトフォーカスレンズでは有りません。 綺麗に紗が掛かって、でもよく見ると芯は有るんですよ、まるで本物のソフトフォーカスレンズの様でしょ?

本当はソフトフォーカスレンズなんて見た事も触った事も無いんですよ、知識として球面収差を利用し芯を残しながらも、収差による滲みを利用し柔らかく包み込むレンズてな感じだと思うですが、本当のところ上の写真と何が違うんでしょう?

オークションでジャンク購入の今回レンズの簡単な紹介ですが、撮影用レンズでは無くフィルムカメラ時代のプリント用引き伸ばしレンズです。
状態が良ければ通常撮影レンズと勝るとも劣らない写りのレンズです。
個人的には多くの点で勝っていると思っていますが・・・本当によく写るんですよカビも無く曇ってなければ・・・















作例を良く見ると、このレンズの実力の片鱗と思しき素直な芯も有り、ソフトに滲んでいますよ!
カメラを触り始めた頃からずーと疑問に思っていた事、ソフトフォーカスレンズの存在意義と良しとしてペンタックスのソフトフォーカスレンズを買う人の気持ちがどうしても判らなかった私ですが、写真の表現方法としてのソフトフォーカスレンズ、ソフトフィルター、レンズフィルターにワセリン・ハンドクリーム・マニュキュアetcを塗るなど色々と有りなんだろうけど、今でも思ってしまう・・・・

だったらカビレンズで良いのでは???
ジャンクでタダ同然で手に入るしバリエーションも豊富、我が家にも多分20本以上有り困っているし、此れからも増えるカビレンズ、ごく一部の方がソフトフォーカスレンズの代わりに利用している事は聞いてますが、カビレンズに市民権は・・・・カビの増殖・・・・装着したカメラ本体への影響、同時収納レンズへの影響を考えると無理ですよね・・・・でも・・・違いが判らない!!!

綺麗で繊細な描写好きの私には、一生理解不能な世界かもしれません。

  • カビ除去と曇り取り
レンズの世界では、カビの対処はカビ菌が繁殖したレンズに物理的に到達出来れば、比較的対処しやすい部類ですが、レンズ枚数の多い単焦点やZOOMレンズ等は辿りつけない確率が高そうです。
次に、カビが一見綺麗に除去できたとしても、カビ痕が残ったり、カビに依るコーティング剝がれなど完璧な状態には修復不可能な場合も多々有りますが、撮影に影響しない程度までは回復可能な例が沢山報告されています。

問題は曇り取です。ガラス表面を侵食したり、構造破壊されている場合がほとんどで、修復不可能とされてますが、先人の方を参考に可能性有りの方法を試すことにしました。

もちろん、この場合の可能性とは素人レベルの私が撮影した写真を見て幕が取れたね!程度で、今回の方法は厳密な測定数値上、オリジナルに戻る事は有りませんし、ミクロレベルにしろ研磨する訳ですから、別のレンズに変化していると思いますが、僅かでも曇りが取れればOKです。



  • 禁断のキイロビン
検索して調べて見ると悲惨な事例が続々と出てきますが、原因はやはり「曇り」が大変手強く一筋縄では取らしてくれない代物で、加えてキイロビンがレンズを溶かす液体だと言う事です。

大事な愛着有るレンズを何とか復活させたいとの思いが高じて遣り過ぎる、事例では電動ドリルやルーターにスポンジや布など巻き付けて、30分処か1時間以上磨き続けた末駄目になった!!・・・・そんな方が何人も・・・お疲れさまでしたと言うしか有りませんが、私に同じ失敗をさせたくないとの心強いエールにも感じます。

私の結論は引き際が肝心、深追い厳禁(人差し指と親指で「くちゅくちゅ」10分で様子を見る、駄目でも後1クールで諦める)に加えて磨いた後、キイロビンを綺麗に完璧に拭き取る事です、これは大事です(溶剤が粉状に張り付いたように残ります)丁寧に傷を残さず、広げない様に慎重に!

さあ、始めます・・・・結果は次回

  • 今回の撮影機材
カビと曇り確認できますか?
実際は、写真よりもう少し曇った感じです。


SONY NEX-3 ミラーレス一眼 + M42ヘリコイドマウントアダプター + FUJINAR-E 5cm F4.5