Old Lens 0018 > FUJI PHOTO FUJINAR-E 5cm F4.5 [711839] 禁断のキイロビン・・・結果は?

キイロビンでの曇り取、成功 😊 とは言え、曇りが無くなった訳では無く、目視でもまだまだ曇りが確認出来る程度ですが、結果の可否は撮れた写真の出来です。

成功したと言っても良いと思いますが、皆さんの感想は如何でしょう?
FUJINAR-E 5cm F4.5の精緻で素直な描写が復活した様に感じます。

予告通り10分程「クネクネ」親指と人差し指で捏ねて確認、5分程追加又確認、最後に5分捏ねた後、清掃と空拭きに10分程の合計30分程、ルーペとLEDライトで睨めっこしながら丁寧に磨きました。

結果は上々といった感じです!!

























今回紹介のレンズは実験の叩き台として取り上げた訳では有りません。
引伸ばしレンズの共通の特徴として、緻密で正確な表現が得意、これは製品の用途を考えた時、心を込めて撮った写真のネガを印画紙に現像する際、中間媒体の引き伸ばしレンズが邪魔をして台無しにしてしまっては一大事になる訳で、正確さが求められ、ある意味その一点に特化したレンズになると思います。

引伸ばしレンズは正確で有れば良く、味も素っ気も無い無味乾燥レンズ、ある側面だけを捉えれば正解になるのかもしれません。写真で重要なボケに対し考慮もされていない、只写せるだけで表現とは無縁のレンズとおっしゃる方もご覧になって下さい。
食わず嫌いでは有りませんでしたか?所詮は安物と思っていませんでしたか?

私は正確で繊細な表現ができるレンズは、順応性が高いと評価しています。
あとは表現の仕方次第ですが、本当は此方が一番難しい・・本当に難しい・・・油の乗った絵画表現は論外で、迷わずこってり図太いレンズを使いますが・・・

門前払いは可哀そうです、ライツやツアイス至上主義は少しだけ横に置いて、僅かに門を開けてみて下さい。

  • 印象
作例1
緻密な十字架、f値4.5相応のボケですが程よく綺麗なボケで、有名どころの単焦点レンズより余程ボケに配慮されている様に感じられます。実際は正確無比なレンズ作りの副産物的なボケだと思いますが、出来上がった写真の立体感など十分なものだと思いました。

作例2/3/4
先回今回のメインテーマ、ボケボケ写真との対比です。
コメントは有りません、見比べて下さい。

作例5
日中の日陰で、かな暗く少しフォーカスが甘くなりましたが、葉っぱのボケや光源ボケは悪く無いと思いますがどうでしょう?

作例6/7
日向での花と葉っぱですが少々オート設定がアンダーにシフトした様ですが、作例1と同印象でボケは頑張り主役も頑張り立体感も感じられます。

作例8/9
被写体のグレーに太陽の反射、初めて除去しきれなかった曇りの影響が出た様な?単にカメラのオート設定がハイキー側に寄ってしまったのか?良く判りまっせんが明るく撮れました。
f5.6 1/160secで撮影画像はトーンが落ち着き雰囲気が変わりました。どちらが良いかは好みの問題でしょうか?

作例10/11/12
ボケに関しては、やはりf4.5のボケで原型が崩れることは無く、少な目ですが素直なボケだと思います。十分主役を引き立て立体感も有り、良い雰囲気になっていると思います。

  • 被写界深度サンプル

f4.5


f8

  • 今回使用機材
SONY NEX-3 ミラーレス一眼 + M42ヘリコイドマウントアダプター + FUJINAR-E 5cm F4.5


繰出し量 17mm


繰出し量 31mm

  • PIXCO M42-M42/M (17-31mm)ヘリコイドマウントアダプター
レンズ側・マウント側共に問題なく、ヘリコイドも引掛りやザラツキも無く比較的スムーズに回ります。高精度の高価なヘリコイドとは比較の対象にすらならないのかもしれませんが、実用を考えた時には大変優れモノです。

特に引伸ばしレンズの好きな私には必需品で、もう一点NEX-M42 1mm厚変換アダプター(下記機材集合画像右下リング)と共に手放せないアイテムです。



50mmの引伸ばしレンズで通常撮影をするには、この組み合わせが必須になります。右下M42 1mm変換アダプターの代わりにNEX-M42通常変換アダプター使用ですとマクロ専用になり∞は出ません。


組み合わせはジャストフィットな感じで、使い勝手の良いサイズに纏ったかな😋




  • 仕様表
焦点距離 50mm [SONY NEX3装着時75mmレンズの画角に相当]
最大口径比 1:4.5
レンズ構成 3群4枚
画角 46°79′(35mm判フルサイズ一眼レフカメラ)32°08′(APS-C一眼レフカメラ)
撮影距離目盛 ∞~0.4m レンズ先端から (アダプターに依存・繰出し量 24mm~31mm)
最短撮影距離 0.4m レンズ先端から (アダプターに依存・繰出し量 31mm時)
絞り羽根枚数 8枚
最大絞り f/4.5
最小絞り f/22
アタッチメントサイズ(フィルターサイズ) -mm
マウント L39 ライカ
寸法 約47mm(最大径)全長約24mm
質量 約155g
発売日:19--年-月 -日 不明 1960年前後?